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横須賀 功光 作品展

「光と闇を極めた写真術」



「壁」    Anri Yokosuka


 JCIIフォトサロンでは、来る2008年4月1日(火)から4月27日(日)まで、横須賀功光作品展「光と闇を極めた写真術」を開催いたします。

 横須賀氏は"広告写真の寵児"と呼ばれ、高度経済成長期の写真界を常に牽引し続けた写真家でした。卓抜した撮影とプリントの技術、徹底的に練り上げられた作品プランと妥協を許さない制作姿勢、そして「光と闇」に対する深い関心と造詣、ストイックなまでの完璧表現主義、それらの技術力と意志を土台に、氏は早くから数々の名作広告を生み出しています。

 横須賀氏の高い技術力は、創作作品でも遺憾なく発揮されました。またその意志や美学はかえって、創作の分野でこそ深められ表現されているとも言えるでしょう。自己の"光(哲)学"の徹底的な追求により、時に周囲からは羨望を込めて孤高の写真家と呼ばれた横須賀氏ですが、作品はたしかに、技術力と天性のセンス、一貫した美学に支えられたダイナミズムとエロスを湛えており、同時に、儚さや脆さ、滅びの気配さえをも感じさせるものでもあります。

 本展では、「射」(1964年)、「檻」(1969年)、「壁」(1972年)などの初期のシリーズから、また、長期にわたって良き被写体であった山口小夜子の企画による「月:小夜子/山海塾」(1986年)、伊奈信夫賞受賞の「光銀事件」(1989年)、「エロスの部屋」(1993年)、そして生前未発表の「マン・レイ オマージュ」(1998年)まで、一貫して「光(生)と闇(死)」の本質を探究し続けた写真家の表現の軌跡、約70点の作品(すべてモノクロ)をご覧いただきます。



●横須賀 功光 (よこすか のりあき)


1937年神奈川県横浜市生まれ。1956年日本大学芸術学部写真学科に入学。1960年大学卒業と同時にフリーランスの写真家として活動を始め、以降、資生堂、サントリー、パルコ等の広告やファッション、ビューティーの分野で活躍すると同時に、自身の作品制作も続ける。1964年に「モード・イン」、「黒」に対して日本写真協会賞新人賞と日本写真批評家賞新人賞を、資生堂化粧広告に対して日宣美奨励賞、ADC特別賞、毎日デザイン広告特別賞を受賞。1975年、サントリーウィスキーTVコマーシャルでカンヌ映画祭CM部門グランプリを受賞。他に1982年の講談社出版文化賞写真賞、1989年「光銀事件」に対する伊奈信男賞など、受賞多数。1996年より母校日本大学芸術学部の非常勤講師としてゼミナールを担当。2003年1月14日逝去、享年65歳。


 
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