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齋藤 康一 作品展

「昭和の肖像」


棟方志功   齋藤 康一


 JCIIフォトサロンでは、来る2011年1月5日(水)〜1月30日(日)まで、齋藤康一作品展「昭和の肖像」を開催いたします。

 齋藤氏は、日本大学芸術学部写真学科在学中より、林忠彦氏、秋山庄太郎氏に師事し、卒業と同時にフリーランスとして活躍しています。長年撮り続けてきた中国のルポタージュ、そして、棟方志功・森繁久彌・岡本太郎・安藤忠雄・王貞治・三島由紀夫など、各界の名だたる著名人のポートレートを撮り続け、人物写真の第一人者として広く知れ渡っています。

 今回は、写真集『昭和の肖像』から、昭和を代表する著名人の厳選した作品群をご覧いただきます。

 齋藤氏は、「『昭和の肖像』というのは、写真集に登場する人達の姿形ではなく、生き方という意味である。」と写真集の対論の中で記しています。直接的に風景や町の様子を写すのではなく、肖像写真を通して昭和という時代を後の世に残すことが、氏の追い続けているポートレートの形なのでしょう。

 写真家は「作品」を作りたがり、自分のイメージする世界に引き込もうとしがちですが、氏は、被写体の日常にうまく溶け込み、穏やかに見つめるように出会いを切り取っています。50年以上の間人物写真を撮り続けてきた氏の写真は、その時に出合った場所、着ていた服、天気、時間、被写体の体調、機嫌など様々なことを大事にして撮っているそうです。
そこに写る著名人の仕事風景や、普段の生活でくつろぎきった表情を、カメラを通して私たちも見てとることができ、被写体が氏に向けている安心感や信頼感を感じ取ることができます。それがあるからこそ、被写体の本質を引き出し、再構築し、記憶までも写し切っているのです。激動の昭和という時代を駆け抜けた人たちだから、その顔やしぐさや空気感にも昭和の時代が溢れています。

 人物写真には見る人それぞれの記憶という思い出が付いてきます。皆が知っている著名人ゆえに、写真を見た人自身の昭和の思い出も呼び起こされるのではないでしょうか。




齋藤 康一 (さいとう こういち)

1935年東京生まれ。1959年日本大学芸術学部写真学科卒業。在学中より林忠彦氏、秋山庄太郎氏の助手をつとめ、卒業後フリーランスとなる。「この人・この時」「中国にて」「蘇州にて」「雲南便り」「上海'92-'93」「北京'95-'96」「先輩・後輩・仲間たち」等の個展を開催する。

『平和への行脚』『蘇州にて』『上海'92-'93』『北京'95-'96』『花・人物・風景を撮る』『昭和の肖像』等著書多数。第7回講談社出版文化賞、1988年 日本写真協会年度賞受賞。現在まで3000人以上の人物組写真を撮影、発表。日本写真家協会名誉会員、六の会同人、JCIIフォトクリニック講師。




 
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