写真展

井上孝治作品展「あの頃(1959年・沖縄)」

開催期間:1999年11月2日(火)1999年11月28日(日)

糸満の子供たち 1959(昭和34)年

 JCIIフォトサロンでは、来る1999年11月2日(火)から11月28日(日)まで、井上孝治作品展「あの頃(1959年・沖縄)」を開催します。

 3歳の時にろうあ者となった井上氏でしたが、努力と周囲の励ましを得てろう学校に入学し、働きながら通学していました。その頃もらった給金を貯金して写真機材を買い求めたことが、写真生活の始まりでした。写真家・木村伊兵衛氏を心の師と仰ぎ「自然な形での生活感」を表現することを目標にしながら、写真にのめり込んでいったのです。

 かねてから沖縄の人々の生活を撮りたいと考えていた井上氏は1958年(昭和33)年12月30日、船で沖縄へ撮影旅行に出発します。そこで最初に出会った沖縄は、船中での税関検査や店先に並ぶ商品につけられたドル、セント表示の値札など、敗戦を強く感じさせるアメリカ占領下の悲しい現実でした。しかし南の島に暮らす人々の生活は決して恵まれてはいませんでしたが、沖縄独自の文化のなかに異文化を柔軟に吸収しながら、明るく活気に満ちた生活を送っていたのです。ささやかな何気ない日常を切り取った一遍の写真には、物質的には不自由であっても互いに助け合いながら生きていた時代のぬくもりが、精彩に写し出されています。

 今回の作品展では、占領下にありながらも明るく笑う子供たち、働き者の女性たち、美しい琉球衣装をまとった老人、漁師の勇敢で美しい瞳などやさしく強く生きていた沖縄の人々を捉えた作品約90点(全作品モノクロ)を展示いたします。

井上 孝治(いのうえ こうじ)
1919年福岡県箔屋町(現・博多区店屋町)生まれ。1938年福岡県立福岡ろう学校中東部卒業。1955年筑紫郡西鉄春日原駅前に井上カメラ店開業。1959年福岡県ろうあ福祉協会会長、1973年全日本ろうあ写真連盟発足、同連盟会長に就任。1993年逝去、享年74歳。写真集に「想い出の街」「あの頃」。

タイトル

井上孝治作品展「あの頃(1959年・沖縄)」

開催期間

1999年11月2日(火)~11月28日(日)

展示内容

占領下にありながらも明るく笑う子供たち、働き者の女性たち、美しい琉球衣装をまとった老人、漁師の勇敢で美しい瞳などやさしく強く生きていた沖縄の人々を捉えた作品約90点(全作品モノクロ)を展示。

展示点数

約90点(全作品モノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。