石山貴美子 作品展 「マネキン」
JCIIフォトサロンでは、来る2024年3月5日(火)から3月31日(日)まで、石山貴美子作品展「マネキン」を開催致します。石山さんは、雑誌や新聞などエディトリアルで活躍中の写真家です。本展では、自らのこころを表す作品として1990年代に制作したシリーズ「マネキン」より54点(モノクロ)をご覧いただきます。
友人を亡くして内向的な日々を送っていた石山さんは、ふとしたきっかけでマネキンに惹かれ、毎週のようにメーカー倉庫に通って撮影を続けました。若く美しく均整の取れたスタイルのマネキンは人々の欲望を体現し、街という劇場で時代の価値観を表現しています。一方、メーカー倉庫の中では、量産された手足やボディ、頭などがパーツとして転がり、乾いた微笑みを浮かべていました。無造作に置かれて高窓からの光を受け止める多数のボディ、カートに詰められた手足のパーツ、埃をかぶった頭部の力強い眼差しは、理想への強制から離れてあるがままの自由を謳歌しているかのようです。
具体の中に抽象を見出す石山さんならではの「マネキン」は、光と影が美しく、女性性という社会規範を考えるジェンダーの観点からも見逃せないシリーズといえましょう。
石山 貴美子 (いしやま きみこ)
1947年 秋田県生まれ
1969年 東京綜合写真専門学校卒業
1972年 株式会社面白半分に編集・カメラマンとして入社し、月刊誌『面白半分(Half serious)』に掲載の作家・音楽家・アーチスト・芸能人らのポートレートを撮影
1978年 フリーランサーとなり、ファッション誌、PR誌、新聞、ビジュアルブックなどで活躍中
2017‐2020年 「TOKYO-GA」「TOKYO CURIOSITY」に参加
主な写真集:
『石山貴美子写真帖』(新宿書房、2005年)、『KUU・空』(クレー・インク、2019年)、『Pietá』(私家版、2022年)
主な展覧会:
「マネキン」(ギャラリー巷房、1995年)、「日本人写真家の眼 表現としての写真―90年以降」(パリ・Cite Internationale des Arts、1997年)、「スペイン ロマネスク紀行」(ギャラリー巷房、2003年)、「マネキン」(ベルリン・ギャラリーOKO 、2006年)、「『面白半分』で会った作家たち」(ギャラリー巷房、2016年)、「田舎の風景障子ふすま」(ギャラリー巷房、2023年)
タイトル
石山貴美子 作品展 「マネキン」
開催期間
2024年3月5日(火)~3月31日(日)
展示内容
光と影の中に浮かび上がるマネキンたちは、無造作に置かれていながらも力強い存在感を示し、理想への強制から離れてあるがままの自由を謳歌している。女性性という社会規範を考えるジェンダーの観点からも見逃せない作品群。
展示点数
54点(全てモノクロ)
図録販売
今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
図録はこちら
開館時間
10:00~17:00
休館日
毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料
無料
所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
交通機関
- 東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
- 東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
- 都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
- 都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
- 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
- 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
- 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
- JR東京駅からは、東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。