宗形 慧作品展「津軽の野づら」
JCIIフォトサロンでは、来る2012年3月6日(木)~4月1日(日)まで、宗形慧作品展「津軽の野づら」を開催いたします。
宗形氏は、1947年に東京・目黒に生まれます。1972年にササキ・スタジオに入社し、仕事をしながら通ったワークショップ写真学校を1975年に卒業します。翌年、同社を退社すると同時にフリーカメラマンとして、写真展や雑誌での活動だけではなく、写真セミナーなどの講師や川越市観光親善大使を務めるなど様々な場で活躍してきました。
今回の作品展は、「津軽の野づら」と題して、宗形氏が雪の積る町を1974年から10年余り通い続けた、ルポルタージュとも言うべき作品群をご覧いただきます。
1970年代の高度経済成長期を迎えた日本は、古いものが壊され、都市の景観が次々と新しくなる時代でした。そんな頃に写真家・小島一郎の『津軽』に魅せられ、毎年冬場だけ津軽を撮り始めました。小島一郎氏は、昭和30年代の初め活躍した個性的な画面を作りだす津軽出身の写真家で、10年にも満たない活動の後、39歳で急逝した異才といわれています。
写真の道に進もうと決めた宗形氏にとっては、「ひとつの方向性を暗示していると思い込むほど津軽の写真は強烈な印象であった」と語るように、写しだされた光景はもちろんのこと、津軽を愛した一人の写真家の生き様が眩しく映り、毎年通うようになったのでしょう。
雪の多い津軽の風土と、そこに住む人々の津軽の精神を汲みとり、冬の名物であったストーブ列車、列車内や待合室での行商人たちの姿、雪に埋もれた沢山のお地蔵様の姿、町中で出会ったおばあさんや子供たち、そして冬だけではなく夏のお祭りなども叙情的に写しだします。深い雪に閉ざされる北国ならではの鬱然とした雰囲気に覆われつつも、冬晴れのきらきらとした空気のような宗形氏の優しい目線が見て取れます。
猛烈な吹雪に吹きつけられながらも、津軽に憧れ夢中で撮った宗形氏の熱い想いを感じることができる作品群です。
宗形 慧(むなかた さとし)
1947年東京・目黒生まれ。1975年ワークショップ写真学校卒業。1972年ササキ・スタジオ入社。1976年同社退社。フリーカメラマンとして現在に至る。川越をはじめ、津軽、夕張、日本ロマンチック街道など取材。日本写真家協会会員。
主な業歴に、1990~2001年 川越市立博物館民俗芸能展示コーナー写真担当。1995~2008年 川越市情報誌“みるく”写真担当。1999~2008年 NHK文化センター 川越校 カメラ散歩講師。2002年 「小江戸川越・見て歩き」観光ガイドブック(幹書房刊)写真提供。2003年~現在、川越まつり写真コンテスト審査担当。2006~2007年 川越ルミネ 川越ポスター写真提供。2007年~現在、川越市観光親善大使、など多数。
主な出版物に、川越オリジナルカレンダー(1984~1992年)、『小江戸川越・喜多院五百羅漢・武蔵野雑木林』(田中屋美術館/1995年)、『川越の祭り』写真提供・写真監修(埼玉新聞社/2002年)、『川越 1979-2009』(埼玉新聞社/2009年)、『鬼神のこころ』(日本の鬼の交流博物館/2010年)など多数。
主な展覧会に、「小江戸川越」(銀座キヤノンサロン・他 全国巡回/1987年)、「津軽 雪の野づら」(川越スペースN/2000年)、「鬼神のこころ」(北上市立“鬼の舘”/2001年)、「鬼神のこころ」 (日本の鬼の交流博物館/2002年)、「浪漫」日本ロマンチック街道 巡回写真展(草津・小諸市・群馬県庁・日光市・国交省・宇都宮市・東京駅丸の内ドームギャラリー・JR大宮駅コンコース/2004~2006年)、「遠山郷霜月祭り」(銀座キヤノンサロン 他全国巡回/2008年)、「川越 1979‐2008」(JCIIフォトサロン/2009年)、「鬼神のこころ」 (日本の鬼の交流博物館/2010年)、「ドラマチック 川越まつり」(川越蘭山記念美術館/2011年)、など多数。
タイトル
宗形慧作品展「津軽の野づら」
開催期間
2012年3月6日(火)~4月1日(日)
展示内容
「津軽の野づら」と題し、宗形氏が雪の積る町を1974年から10年余り通い続けた、ルポルタージュとも言うべき作品群をご覧いただく。
雪の多い津軽の風土と、そこに住む人々の津軽の精神を汲みとり、冬の名物であったストーブ列車、列車内や待合室での行商人たちの姿、雪に埋もれた沢山のお地蔵様の姿、町中で出会ったおばあさんや子供たち、そして冬だけではなく夏のお祭りなども叙情的に写しだす。深い雪に閉ざされる北国ならではの鬱然とした雰囲気に覆われつつも、冬晴れのきらきらとした空気のような、宗形氏の優しい目線が見て取れる。
猛烈な吹雪に吹きつけられながらも、津軽に憧れ夢中で撮った宗形氏の熱い想いを感じられる作品約70点(全作品モノクロ)を展示する。
展示点数
70点(全作品モノクロ)
図録販売
今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
図録はこちら
開館時間
10:00~17:00
休館日
毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料
無料
所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
交通機関
- 東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
- 東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
- 都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
- 都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
- 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
- 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
- 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
- JR東京駅からは、東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。