須田一政 作品展 「民謡山河」
JCIIフォトサロンでは、来る2016年1月5日(火)から1月31日(日)まで、須田一政作品展「民謡山河(みんようさんが)」を開催いたします。
須田一政氏は、正方形のフォーマットで日常に潜む異界の気配をとらえた「風姿花伝」(1976年)が国内外で高く評価されました。以降、現在まで旅や日常を主なテーマに、多くの作品を発表し続けています。
本展では、『日本カメラ』で1978年から2年間連載されたシリーズ「民謡山河」より、日本各地の「民謡・祭り」を訪ね歩き、祭りに集う人々やそれを取りまく生活空間をとらえた作品をご覧いただきます。
連載は須田氏の写真16ページ、写真評論家・田中雅夫氏(1912-1987)の文章4ページで構成された大型企画で、富山県越中城端(じょうはな)の「麦や節」からはじまり、宮城、三重、青森、大阪、新潟、福岡など22府県、合わせて24回の短い旅をするものでした。「祭りの場に身を置いて、身に降りかかってくる音などに反応して撮影していた。」と語るように、民俗学的な事物を主題にしながらも、独自の視点が遺憾なく発揮された作品となっています。
祭り衣装に身を包んだ人々が見せるふとした仕草や、周辺の何気ない日々の中に転がる見落としがちな光景が、氏の卓越したまなざしによって切り取られています。一瞬の隙をとらえた写真から漂う哀愁は、祭りという非日常だけでなく、日常までもが刹那の連続であることを語りかけてきます。
日本を代表する写真家の一人である須田一政氏が、日本人の源泉ともいえる「民謡・祭り」と共に、自らの心象風景を表現した作品展です。
須田 一政(Issei Suda)
1940年 東京都千代田区神田生まれ
1962年 東京綜合写真専門学校卒業
1967~70年 演劇実験室「天井桟敷」(寺山修司主宰)専属カメラマン
1971年 フリーランスとなる
1976年 「風姿花伝」により日本写真協会新人賞受賞
1983年 写真展「物草拾遺」等により日本写真協会年度賞受賞
1985年 写真展「日常の断片」等により第1回東川賞国内作家賞受賞
1997年 写真集『人間の記憶』により第16回土門拳賞受賞
旅や日常を主なテーマにしている。東京綜合写真専門学校・東京造形大学講師、大阪芸術大学写真学科教授を経て、現在、地元にてワークショップ主催。1986年より千葉市在住。
主な写真集に、『風姿花伝』(1978・朝日ソノラマ)、『須田一政・わが東京100』(1979・ニッコールクラブ)、『人間の記憶』(1996・クレオ)、『日本の写真家40 須田一政』(1998・岩波書店)、『紅い花』(2000・ワイズ出版)、『民謡山河』(2007・冬青社)、『角の煙草屋までの旅』(2011・Place M)、『凪の片』(2013・冬青社) がある。
タイトル
須田 一政 作品展 「民謡山河」
開催期間
2016年1月5日(火)~1月31日(日)
展示内容
「民謡山河」と題し、『日本カメラ』で1978年から2年間連載されたシリーズより、日本各地の「民謡・祭り」を訪ね歩き、祭りに集う人々やそれを取りまく生活空間をとらえた作品をご覧いただく。 「祭りの場に身を置いて、身に降りかかってくる音などに反応して撮影していた。」と氏が語るように、民俗学的な事物を主題にしながらも、独自の視点が遺憾なく発揮された作品となっている。祭り衣装に身を包んだ人々が見せるふとした仕草や、周辺の何気ない日々の中に転がる見落としがちな光景をとらえた写真から漂う哀愁は、祭りという非日常だけでなく、日常までもが刹那の連続であることを語りかけてくる。
日本を代表する写真家の一人である須田一政氏が、日本人の源泉ともいえる「民謡・祭り」と共に、自らの心象風景を表現した作品約70点(全作品モノクロ)を展示。
展示点数
約70点 (全作品モノクロ)
図録販売
今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
図録はこちら
開館時間
10:00~17:00
休館日
毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料
無料
所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
交通機関
- 東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
- 東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
- 都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
- 都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
- 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
- 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
- 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
- JR東京駅からは、東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。