1920~1980年代に自然の情趣や都会風景を作品に結実して、『カメラ』『芸術写真研究』『光大』などに発表し、渡辺淳、高山正隆、塩谷定好らとともに活躍した写真家・本間鉄雄による、初期から晩年までの作品118点(モノクロ)を、1階のJCIIフォトサロンと地下1階のJCIIクラブ25の2会場でご覧いただく作品展。 若き日に自然の情趣をソフトフォーカスで描き出した初期作品、メーカー勤務の1930年代に都会を題材にしたモダニズム作品、引揚げ後に世相を写したリアリズム作品、合成やトーンラインなど広告制作のために磨いた技法による作品、そして、野菜や花を光とともに卓上で構成した晩年の静物作品など、全てオリジナルプリントで展示。
本間 鉄雄(ほんま かねお) 1908年、大阪府堺市に生まれる。1932年に江崎写真館(東京・浅草)へ入門し、1935年に小西六本店(現・コニカミノルタ)に入社して製品性能試験や宣伝用写真製作に携わる。趣味写真では、1920年代には“山田鉄雄”名で『カメラ』『フォトタイムス』『芸術写真研究』へ、1935年以降は“本間鉄雄”名で『写真月報』『芸術写真研究』などへ作品を寄せる。1939年に東京写真専門学校(現・東京工芸大学)へ助教授として出向。1944年には小西六に戻って淀橋工場天然色実験室にてカラー写真の製作技術研究に従事。1945年にカラースライド現像指導のため満洲映画協会(満洲・長春)へ派遣され、終戦後は東北電影製片廠で勤務。1953年の集団帰国で引揚げて株式会社六和(後のチェリー商事)に入社し、1964年の定年退職まで勤務。傍ら、『芸術写真研究』に作品や撮影歳時記などを寄せ、1972年に同誌後継の『光大』創刊後は同人世話役となって晩年まで作品を寄せる。1990年に逝去。
本間鉄雄作品展 「情趣とモダン」 会期:11月29日(火)~12月25日(日) 第一会場:JCIIフォトサロン(JCIIビル1階) 第二会場:JCIIクラブ25(JCIIビル地下1階) ※今回のコレクション展で展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロンにて販売します。
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