特別展

特別展「19世紀から21世紀へ とびだす!ひろがる! ステレオ&パノラマカメラの歴史」

開催期間:2024年10月29日(火)2025年2月2日(日)

ステレオ&パノラマカメラの歴史

「6号サーカットカメラ」 1909(明治42)年 イーストマン・コダック(アメリカ)
サーカットカメラで撮影した大阪万博のパノラマ写真 1970(昭和45)年
「ダルメヤー ステレオカメラ」 1860(安政7/万延元)年 J.H.ダルメヤー(イギリス)
第1回遣欧使節団のステレオ湿板写真 1862(文久2)年

日本カメラ博物館(館長 谷野啓)では、2024年10月29日(火)から2025年2月2日(日)まで、特別展「19世紀から21世紀へ とびだす!ひろがる! ステレオ&パノラマカメラの歴史」を開催します。

ステレオカメラは、2つのレンズを左右に並べて同一の被写体を撮影するカメラです。撮影した2枚の写真を、ビューワーなどを使用して左右それぞれの眼で鑑賞すると、被写体を立体に見ることができます。パノラマカメラは、広い範囲を撮影するためのカメラで、超広角レンズを使用したものやレンズやカメラ本体を回転させるものなど、いろいろな種類が作られてきました。

今日では、XR(クロスリアリティ)、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)などに関するニュースや、実際に体験することができる機会が増えています。これらの実現への挑戦は現代に始まったものではなく、映像媒体である「写真」が誕生する1830年代から取り組まれてきたものであり、古くから人々が映像や視覚体験に求めてきたものであることがわかります。

今回は、そうした視覚体験の起源ともいえる「ステレオ(立体)写真」や「パノラマ写真」を撮影するカメラについて特集し、進化の過程を紹介する特別展です。ステレオ写真を撮影するカメラや鑑賞装置、パノラマ写真を撮影するカメラなど、 歴史を追って実物資料を展示します。このほか、会場の一部では、ステレオ写真を実際に鑑賞することができるコーナーや、パノラマ写真なども併せて展示します。


 

展示予定資料

 

■ステレオカメラ

 ニネ ステレオカメラ
1852(嘉永5)年 ビクトール・ニネ(フランス)
ダゲレオタイプ(銀板写真)を撮影する、ごく初期のステレオカメラのひとつ。
 
ステレオ フォトスフェール
1892(明治25)年 フランセーズ・ド・フォトグラフィー(フランス)
お椀を伏せたようなレンズ基部を2つ備えた、独特の 形状の総金属製ステレオカメラ。
 
サン ステレオカメラ
1935(昭和10)年 山下友治郎商店(日本)
120フィルムに45×60ミリ判画面を2枚撮影するステレオカメラ。緑色の外装に特徴的な模様を付している。
 
ステレオ リアリスト 1041型
1947(昭和22)年 デイビッド・ホワイト(アメリカ)
35ミリフィルムに23×24ミリの画面を2枚撮影。ステレオカメラとしては大ヒット商品となった。
 
フジフイルム ファインピックス リアル 3D W1
2009(平成21)年 富士フイルム(日本)
2つの撮像系を装備し、立体写真の撮影のほか、テレ・ワイド同時撮影などが可能。内蔵の3D液晶モニターにより裸眼による立体映像が鑑賞できる。
 
自動実体鏡
製造年不詳(日本)
1銭銅貨を入れ正面のビューワーを覗くとオルゴールの音とともに10枚のステレオ写真が自動的に送られ、鑑賞することができるステレオビューワー。
 
■パノラマカメラ
 
サットン パノラミックカメラ
1858(安政5)年 コックス(イギリス)
水を入れた画角120度の水球レンズを備える。半円状のガラス湿板に撮影。
 
1号パノラムコダック
1900(明治33)年 イーストマン・コダック(アメリカ)
袋蛇腹に包まれたレンズが水平に回転し、湾曲したフィルム面に112度の画角を撮影。
 
ベル ストレートパノラマ
1908(明治41)年 ベルカメラ(アメリカ)
広角レンズを使用し、90ミリ幅のロールフィルムに90×300ミリの画面を撮影。
 
6号サーカットカメラ
1909(明治42)年 イーストマン・コダック(アメリカ)
カメラ全体をゼンマイ機構で回転させ、15センチ幅のフィルムに360度の画角を撮影。ギア交換で速度調節が可能。
 
パノラックス 35-ZIA
1958(昭和33)年 日本特殊光機(日本)
35ミリフィルムを使用し、360度近い画角を撮影する ミラー回転式のパノラマ撮影用カメラ。
 
フジカラー 写ルンです パノラマミックHi
1992(平成4)年 富士写真フイルム(日本)
パノラマ写真専用の「写ルンです」。あらかじめ装填されたフィルムに13×36ミリの画面を27コマ撮影。


※掲載は展示予定品の一部です。展示品は変更される場合があります


イトル

日本カメラ博物館 特別展
「19世紀から21世紀へ とびだす!ひろがる! ステレオ&パノラマカメラの歴史」

開催期間

2024年10月29日(火)~ 2025年2月2日(日)
年末年始休館:12月28日(土)~2025年1月5日(日)

展示品

ステレオカメラや鑑賞装置、パノラマ写真を撮影するカメラなど、さまざまな資料を歴史を追って展示。このほか、ステレオ写真やパノラマ写真を実際に鑑賞できるコーナーも設置。(展示点数約150点を予定)

常設展等

常設展として「日本の歴史的カメラ」、世界最初の市販カメラ「ジルー・ダゲレオタイプカメラ」、「ライカコーナー」、「カメラのおもちゃコーナー」、ピュリツァー賞を受賞した報道写真家・沢田教一のカメラなどを展示

感染症対策について

手指消毒など、感染対策を実施しております。

図録販売

今回展示される資料を収めた図録を制作し、日本カメラ博物館受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日の火曜日)
年末年始 12月28日(土)~2025年1月5日(日)※1/6(月)より開館

入館料

一般 300 円、中学生以下 無料
団体割引(10名以上)一般 200 円

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。