特別展

「ポラロイド・カメラ展」

開催期間:2010年11月30日(火)2011年3月27日(日)
「ポラロイドONE」カラーバリエーション試作品
(開発検討モデル)

日本カメラ博物館(館長 森山眞弓)では、2010年11月30日(火)から2011年3月27日(日)まで、特別展「ポラロイド・カメラ展」を開催します。

撮ったその場で写真ができる迅速仕上げのカメラは1860年ごろから存在していましたが、撮影後にカメラ内に薬品を投入し現像を行うなど、大変手間のかかるものでした。これに対し、エドウィン・H・ランド博士が「1分間写真」として1947(昭和22)年に発明し、翌年にポラロイド社で製品化されたインスタント写真は、撮ったその場ですぐに、しかも簡単に写真を見ることができる画期的な方式でした。”ポラロイド写真”はインスタント写真の代名詞として瞬く間に普及し、ファミリーからプロフェッショナル用途に至るまで広く使用されてきました。

ポラロイド社は、この写真システムを活かした独創的なカメラを多く手がけています。ポラロイド・カメラの第1号機である「ポラロイド ランドカメラ95」(1948年)をはじめとして、自動露出(AE)機構を備えた「ポラロイド ランドカメラ オートマチック100」(1963年)、そして折りたたみ式のスタイリッシュなボディに電子制御技術を内蔵した「SX-70」(1972年)は、発売から40年近く経った現在でも若い世代を中心に根強い人気を博しています。また、豊富なデザインやカラーバリエーションも展開するなど、先進的かつ親しみやすいカメラを目指したポラロイド・カメラの哲学は、 いまもなお多くの人々を惹きつけています。

今回の特別展「ポラロイド・カメラ展」は、優れた独創性を持つポラロイドの歴代主要製品のほか、お洒落でユニークなデザインのカメラや、カラーバリエーションモデルなども彩り豊かに展示し、カメラ愛好家のほか、カメラのメカニズムにはあまり興味のなかった方や、お洒落なアイテム好きの若者などにも興味を持っていただける展示となっております。また、開催期間中には、ポラロイド・カメラの魅力やポラロイドによる作品に関する講演会も予定しております。

(左)「ポラロイド ONE ROSSA」 
2003(平成15)年
(中)「ポラロイド ランドカメラ 95」 
1948(昭和23)年
(右)「ポラロイド SX-70 ランドカメラ」
1972(昭和47)年
展示予定機種より

「ポラロイド ランドカメラ 95」 1948(昭和23)年 (写真)
エドウィン・ランドが発明したインスタント写真システムに対応した最初の機種。セピアのモノクロ画像を作成できた。

「ポラロイド オートマチック 100」 1963(昭和38)年
自動露出(AE)機構と連動距離計を備えたクラップタイプのモデル。フィルムがそれまでのロールフィルムからパックフィルムへと変更された。

「ポラロイド ランドカメラ スウィンガー 20」 1965(昭和40)年
著名なインダストリアル・デザイナーであるヘンリー・ドレフュスがデザインし、外装にプラスチックを使用した普及タイプのモデル。

「ポラロイド SX-70 ランドカメラ」 1972(昭和47)年 (写真)
特徴的な折りたたみ式のボディデザインを持つ一眼レフタイプの機種。フィルムに画像が浮き出てくるモノシート方式を採用して話題を集めた。また電子回路によりほとんどのカメラ動作を行う機構や、プラスチックに銀めっきを施したボディの採用など、その後のカメラ製造にも大きな影響を与えた。

「ポラロイド ポケットI-ZONEルーニーチューントウィーティー」 1999(平成11)年
アメリカのアニメ・キャラクター「ルーニーチューン」をデザインに採り入れたモデル。

「ポラロイド I-ZONE デジタル&インスタント コンボカメラ」 2000(平成12)年
インスタントとデジタルの2台のカメラを1つのボディに合体させたユニークなモデル。

「レゴランド インスタントカメラ」 1999(平成11)年
ブロック玩具の「レゴ」とコラボレーションしたモデル。フィルムはISO600相当の感度を持つ「600高感度フィルム」を使用。

「ポラロイド ジョイカム ヒッパレー モーニング娘。」 2000(平成12)年頃
「ジョイカム ヒッパレー」とアイドルグループのモーニング娘。がコラボレーションしたモデル。

「ポラロイド ポケット I-ZONE ラジオカム」 2000(平成12)年頃
画面サイズ24×36ミリのフィルムを使用する「ポラロイド ポケット I-ZONE」とFMラジオを複合させたモデル。

「ポラロイド ONE ROSSA」 2003(平成15)年 (写真)
外装に鮮やかな赤いボディを採用した普及タイプのモデル。携帯時はボディの折りたたみが可能。

「ポラロイド ONE 600」 (カラーバリエーション・モデル) 2003(平成15)年頃
「ONE 600」シリーズのカラーバリエーション試作品(開発検討モデル)。

「ポラロイド X530 デジタルカメラ」 2005(平成17)年頃
撮像素子にRGBの三色を1ピクセル内に階層配置した「Foveon X3イメージセンサー」を装備したコンパクトデジタルカメラ。

このほか、歴代主要製品や、ユニークなデザインのカメラ、カラーバリエーションモデルなどを豊富に展示します。

 

※ここに記載したカメラ名は展示予定機種の一部です。


タイトル

日本カメラ博物館 特別展 「ポラロイド・カメラ展」

開催期間

2010年11月30日(火)~2011年3月27日(日)

出品点数

カメラ約150点を展示予定。その他ポラロイドフィルム、関連資料等

講演会

会期中にポラロイド・カメラの魅力やポラロイドによる作品に関する講演会を予定

常設展等

常設展として世界最初の市販カメラ「ジルー・ダゲレオタイプカメラ」、「日本の歴史的カメラ」約300点、「ライカコーナー」、「カメラのおもちゃコーナー」、「カメラ体験コーナー」、「分解パネルコーナー」などを展示

図録販売

今回展示される資料を収めた図録を制作し、日本カメラ博物館受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

図録はこちら

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日の火曜日)
年末年始(12月27日(月)~1月4日(火))

入館料

一般 300 円、中学生以下 無料
団体割引(10名以上)一般 200 円

 

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。