写真展

桜井栄一作品展「郷愁」

開催期間:1999年11月30日(火)1999年12月26日(日)

雨の女坂 1972(昭和47)年

 JCIIフォトサロンでは、来る1999年11月30日(火)から12月26日(日)まで、桜井栄一作品展「郷愁」を開催します。

 桜井栄一氏は1909(明治42)年、群馬県高崎市に生まれました。小学校の頃から写真を手がけ1929(昭和4)年には光大社主・中島謙吉氏に師事します。その後東京帝国大学工学部卒業、高千穂製作所(現・オリンパス光学工業)取締役など技術者、経営者としての道を歩みながらも、同時に写真家として数多くの作品を残されてきました。

 「自然に親しみ、自然と人間の生活との触れ合いの中に詩情を求め、これをモノクロームの銀印画の持つ美しいトーンに乗せて表現する」という故・中島謙吉氏によって確立された写真論に感銘を受けた桜井氏は、その自然観に基づき思い出の風景を写しとって行きます。ベストポケット・コダック(ベス単)のレンズフードをはずすことによりソフトな描写が得られることを利用し、淡い光と美しいグラデーションにより空や木、家や人の境界が曖昧に表現された風景。そこでは二元論的に分割されてしまった自然と人間の生活空間の理想的調和が実現されています。被写体に対する深い愛情に基づき、常に飽くことなく写真的視覚世界を追求することによって生まれた日本独自のピクトリアリズム写真の魅力をご覧になっていただきたいと思います。

 今回の作品展では、武蔵野の四季、村祭りの頃、早春の残雪、山峡の農村など桜井氏がかつて過ごした武蔵野や信濃路を捉えた郷愁あふれる作品約100点(全作品モノクロ)を展示いたします。

 

桜井 栄一(さくらい えいいち)
1909年群馬県高崎市生まれ。小学校の頃から写真を手がける。1935年東京帝国大学工学部機械工学科卒業。同年高千穂製作所(現・オリンパス光学工業)入社。同社取締役、相談役、オリンパス精機株式会社取締役社長などを歴任する。1965年日本写真協会功労賞受賞、1976年黄綬褒章受章。1998年12月逝去、享年89歳。写真集に「郷愁」「旅愁」「翠愁」、著作に「フィルム面の諸問題」「ズイコー夜話」など。

 

タイトル

桜井栄一作品展「郷愁」

開催期間

1999年11月30日(火)~12月26日(日)

展示内容

武蔵野の四季、村祭りの頃、早春の静日、街道の残雪、山峡の農村など桜井氏がかつて過ごした武蔵野や信濃路を捉えた郷愁あふれる作品約100点(全作品モノクロ)を展示。

展示点数

約100点(全作品モノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。