写真展

薗部澄作品展「黒川能」

開催期間:2000年2月29日(火)2000年3月26日(日)
能・「嵐山」のツレ
1965(昭和40)年2月

 JCIIフォトサロンでは、来る2000年2月29日(火)から3月26日(日)まで、薗部澄作品展「黒川能」を開催します。 黒川能は、山形県東田川郡櫛引町黒川で2月1日から2日にかけて行われる行事で、「王祇様(おうぎさま)」をご神体としている春日神社の「王祇祭(おうぎまつり)」に主として行われる能楽のことです。中央の能楽にはない古式の様式を多く残す黒川の能は、舞台で観客のために演ぜられるのではなく、王祇様と呼ばれる神への捧げ物として舞われる神事なのです。

 日本各地のさまざまな風土を記録してきた薗部氏が、入念な調査と準備のもとに撮影した作品の数々は、繊細で力強さに満ちた人々のありのままの姿を伝えています。そこには、自然を畏怖し愛しむ人間が、神への能の舞というかたちで表現した、あらゆる生命への賛美があるのです。薗部氏が情熱を燃やして撮影した一万枚を超える写真の中から厳選した貴重な作品を、ぜひご観覧いただきたいと思います。

 今回の作品展では、蝋燭の薄暗い灯火の中で朝方まで行われる神秘的な能の舞、農作業など黒川に住む人々の日常の暮らし、深い雪のなか能の準備をする村人たちの姿、能の稽古にはげむ子供たち、妖艶な能面や衣装の数々など、美しくも力強い黒川能の深遠に迫った作品約120点(全作品モノクロ)を展示いたします。

薗部 澄(そのべ きよし)
1921年東京都生まれ。1943年東方社入社。1947年サン・ニュース・フォトス入社、『週刊サンユース』を担当。1950年岩波映画製作所入社、『岩波写真文庫』担当。1957年岩波映画製作所を退社、フリーとなる。1968年ならびに1989年日本写真協会年度賞受賞。1994年「冬・日本海」「冬・北海道」で文化庁芸術選奨文部大臣賞を受賞。1996年逝去、享年75歳。著作に「北上川」「忘れえぬ戦後の日本」「日本の玩具」「ふるさと」「桜前線」など多数。

タイトル

薗部澄作品展「黒川能」

開催期間

2000年2月29日(火)~3月26日(日)

展示内容

蝋燭の薄暗い灯火の中で朝方まで行われる神秘的な能の舞、農作業など黒川に住む人々の日常の暮らし、深い雪のなか能の準備をする村人たちの姿、能の稽古にはげむ子供たち、妖艶な能面や衣装の数々など、美しくも力強い黒川能の深遠に迫った作品約120点(全作品モノクロ)を展示。

展示点数

約120点(全作品モノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

図録はこちら

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。