写真展

栗原達男作品展「1961 沖縄・八重山」

開催期間:2000年10月3日(火)2000年10月29日(日)
民俗舞踏けいこ場の娘さん・石垣島

 JCIIフォトサロンでは、来る2000年10月3日(火)から10月29日(日)まで、栗原達男作品展「1961 沖縄・八重山」を開催します。

 1960年に全日本学生写真コンクール最高作品賞を受賞した栗原氏が沖縄・八重山を旅したのは、朝日新聞入社直前の1961年2月から3月末までのことです。「60年安保」など当時の社会情勢に挫折と閉塞を強く感じていた氏は、日本でありながら独自の文化を持ち、終戦によってアメリカに統治されていた近くて遠い「外国」である沖縄・八重山に、日本と日本人の理解の場を求めたのです。

 八重山諸島は沖縄本島からさらに南西部に位置し、石垣島や西表島などの島々から形成される独特の自然環境をもった島群です。激しいシケに見舞われ、乗り換えるたびに小さくなる上陸船でやっとたどり着いた八重山は、青い海と珊瑚礁に囲まれ、アメリカ統治下にあっても基地はなく、沖縄の「本来の姿」ともいうべき美しい風土が残る楽園のような地でした。そして島の人々は、日々太陽と海の恩恵に感謝しながら、ときに「悲しくなるほど」の優しさを持って生活していたのです。日本を追い求めた栗原氏が八重山諸島への旅で発見したのは、八重山独特の歴史と環境のなかで強烈に露呈される、喜びも悲しみも、ともに受け入れながら懸命に生きつづける人間の確かな存在感だったのです。

 今回の作品展では、伝統的なクリ舟で漁をする勇壮なウミンチュ海人、水田やパイン畑で働く開拓村の農民、石垣島で伝統舞踊を踊る美しい「舞姫」、真っ白いジャリ道の上を馬車に乗って進む少年など、沖縄・八重山の美しい自然のなかで生きる人間の存在感を活き活きと捉えた作品約100点(全作品モノクロ)を展示します。

栗原 達男(くりはら たつお)
1937年東京生まれ。1961年早稲田大学政経学部卒業、朝日新聞に入社し出版写真部勤務。1962年「下町に生きる人々」「十勝岳大噴火・天災は弱きをくじく」などの取材に対し日本写真家協会新人賞受賞。1967年フリーとなる。ヨーロッパ3万キロドライブ、沖縄取材、世界・日本の炭鉱取材、アメリカ縦断など、テーマを深く掘り下げ激動する世界を捉えるドキュメンタリー写真家として活躍。テレビのニュース・ドキュメンタリー番組のリポートも行う。著書に「合衆国USA/縦断16000 キロ」「名作ひとり旅」「わがマディソン郡の橋」「失うことを恐れるな」など多数。現在、日本写真家協会会員。

タイトル

栗原達男作品展「1961 沖縄・八重山」

開催期間

2000年10月3日(火)~10月29日(日)

展示内容

伝統的なクリ舟で漁をする勇壮なウミンチュ海人、水田やパイン畑で働く開拓村の農民、石垣島で伝統舞踊を踊る美しい「舞姫」、真っ白いジャリ道の上を馬車に乗って進む少年など、沖縄・八重山の美しい自然のなかで生きる人間の存在感を活き活きと捉えた作品約100点(全作品モノクロ)を展示。

展示点数

約100点(全作品モノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。