増田彰久作品展「日本の建築[明治大正昭和]」
JCIIフォトサロンでは、来る2003年3月4日(火)から30日(日)まで、増田彰久作品展「日本の建築[明治大正昭和]」を開催します。
増田氏が日本の西洋館を撮りはじめたきっかけは、東京・丸の内にあった「三菱一号館」、のちに「明治の法隆寺」とよばれる赤レンガ建築の傑作でした。それは英国人建築家、日本近代建築の父とされるジョサイア・コンドルの作品で、明治27年に竣工され、戦後、丸の内が再開発されてゆくなか最後まで残されていましたが、保存の訴えもむなしく取り壊されてしまいました。
明治維新後、日本では教会、学校、病院、銀行、邸宅などの西洋建築が建ち並び、それまでの都市の風景を一変させますが、時代の変転とともにそれらの名建築はつぎつぎと姿を消してしまいます。その破壊力は戦争や地震、火災などの災害よりも経済の影響力の方が強いことを増田氏は痛切に感じました。
今回の作品展では、前述のジョサイア・コンドルが設計した三菱一号館、日本の建築界に大きな影響を与えたフランク・ロイド・ライトの自由学園明日館、また彼らの薫陶を受けた日本の建築家たちの作品では辰野金吾の日本銀行本店、西村好時の第一銀行本店、片山東熊らの赤坂離宮(現迎賓館)など、すでに取り壊されて現存していない建築物を含む、明治、大正、昭和戦前の代表的な近代建築をとらえたモノクロ写真作品、約90点を展示します。
増田 彰久 (ますだ あきひさ)
1939年東京生まれ。1957年兵庫県立芦屋高等学校卒業。1961年日本大学芸術学部写真学科卒業。1999年大成建設株式会社退社、増田彰久写真事務所設立。現在、日本写真家協会、日本写真協会、日本旅行作家協会の各会員。早稲田大学講師。第33回日本写真協会年度賞、第9回伊奈信男賞、伊奈信男特別賞受賞。主な写真展は「西洋館再見」(銀座ニコンサロン)、「アール・デコの館」朝香宮邸(銀座ニコンサロン)、「英国貴族の館」(銀座・和光)、「建築譜」コンドル先生と4人の弟子(新宿センタービル)、「西洋館の魅力」(横浜山手洋館)など多数。主な写真集は「日本の建築[明治大正昭和]」全十巻(三省堂)、「西洋館再見」(岩波書店)、「建築探偵東奔西走」(朝日新聞社)、「日本の洋館」全六巻(講談社)など多数。
タイトル
増田彰久作品展「日本の建築[明治大正昭和]」
開催期間
2003年3月4日(火)~3月30日(日)
展示内容
日本近代建築の父ジョサイア・コンドルが設計した三菱一号館、日本の建築界に大きな影響を与えたフランク・ロイド・ライトの自由学園明日館、また彼らの薫陶を受けた日本の建築家たちの作品では辰野金吾の日本銀行本店、西村好時の第一銀行本店、片山東熊らの赤坂離宮(現迎賓館)など、すでに取り壊されて現存していない建築物を含む、明治、大正、昭和戦前の代表的な近代建築をとらえたモノクロ写真作品、約90点。
展示点数
約90点(全作品モノクロ)
図録販売
今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
図録はこちら
開館時間
10:00~17:00
休館日
毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料
無料
所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
交通機関
- 東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
- 東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
- 都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
- 都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
- 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
- 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
- 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
- JR東京駅からは、東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。