風見 武秀 作品展「山を行く」
JCIIフォトサロンでは、来る2004年11月30日(火)から12月26日(日)まで、風見武秀作品展「山を行く」を開催いたします。風見武秀氏は、昨年12月20日に89歳で惜しまれつつ亡くなられ、本作品展会期中に1周忌をむかえます。
風見氏は、日本の山岳写真の第一人者として戦前から活躍されていた写真家です。飛騨、木曽、赤石、尾瀬、富士、北上山系などの日本の山々は春夏秋冬それぞれの季節の特徴を挙げられるほど知り尽くし、そしてカラコルム、ネパール・ヒマラヤ、チベット、ヨーロッパ・アルプス、カナディアン・ロッキー、アンデスなどの海外の山へは、多いときは年間6ヵ月にも及ぶ取材を精力的にこなしてきました。登頂回数は数え上げたら切りがないほどですが、それもすべて”山が好き”という想い、そして、未知なるものへの憧れがあればこそでした。ドイツの諺に「行きたいものは行くことだ」とあり、氏は「撮りたいものは撮ることだ」ということを信条にして、尽きることのない好奇心に突き動かされるように国境の境なく世界中を飛びまわり、雄大な自然をカメラに収めてゆきました。
今回の作品展では、1950~60年代に撮影された、日本の屋根といわれる日本アルプスのひとつである北アルプスを捉えた作品、約80点(全作品モノクロ)を展示します。鋭く天を突くような稜線、雲海の中に浮かびながら輝く山頂、残雪と岩肌とが織り成す美しいパターンなど、季節ごとに変幻する山の表情は、大自然に対する畏敬の念を呼び起こします。そして、新緑の高原を散策する人、テントを背負いパーティーを組んで歩く人びと、そそり立つ岩壁に登はんする登山者などが風景と共に写しこまれた作品からは、山を愛し、山に親しむ者の自然と一体になった喜びと幸福感が感じられます。
風見 武秀 (かざみ たけひで)
1914年8月26日、東京・麻布に生まれる。1930年、東京・白木商業修了。1943~46年、海軍嘱託としてニューギニア撮影。1947~60年東京・銀座にてカメラ材料店経営。1960年、写真家として独立、この年から年間6ヵ月ペースで海外取材を続ける。1965年、㈱サンエイフォトライブラリ-設立。1986年、写真功労者として勲四等瑞宝章を受章。2003年12月、死去。享年89。著書に、「風見武秀山岳写真集」(1953年・朋文堂)、「山を行く」(1956年・朋文堂)、「ジュガール・ヒマール」(1959年・新潮社)、「ネパールの山と人」(1960年・山と渓谷社)、「ヒマラヤ」(1967年・講談社)、「世界の秀峰」(1982年・東京新聞出版局)、「風見武秀 世界の山」(2002年・東京新聞出版局)、ほか多数。元日本山岳写真家協会会長、元日本山岳会名誉会員。
タイトル
風見武秀作品展「山を行く」
開催期間
2004年11月30日(火)~12月26日(日)
展示内容
日本の山岳写真第一人者である風見武秀氏が1950~60年代に撮影した北アルプスの中から、自然と一体になりながら散策する人、テントを背負いパーティーを組んで歩く人びと、そそり立つ岩壁に登はんする登山者などが風景と共に写しこまれた作品や、鋭く天を突くような稜線、雲海の中に浮かびながら輝く山頂、残雪と岩肌とが織り成す美しいパターンなど、季節ごとに変幻する山の表情を捉えた作品約80点(全作品モノクロ)を展示します。
展示点数
約80点(全作品モノクロ)
図録販売
今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
図録はこちら
開館時間
10:00~17:00
休館日
毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料
無料
所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
交通機関
- 東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
- 東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
- 都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
- 都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
- 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
- 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
- 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
- JR東京駅からは、東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。