大橋治三作品展「往時茫茫 はるかなるけしき-おおさか」
JCIIフォトサロンでは、来る2009年9月1日(火)から9月27日(日)まで、大橋治三作品展「往時茫茫(おうじぼうぼう) はるかなるけしき-おおさか」を開催いたします。
大橋治三氏は大阪の下町に生まれ、戦争中は海軍で衛生兵として従軍していました。戦後、一度は家業であった筆を作る職人の道を継ぎますが、写真家を志し上京しました。その後、フリーカメラマンとして庭園や建築の写真などを専門に活躍しています。
今回は、ご自身のふるさとである大阪の街並みを捉えた作品群をご覧いただきます。
大橋氏は1940年代後半から1950年代にかけて大阪の街あるいは大阪近郊をひたすら歩き回り撮影しました。時代はちょうど終戦直後であり、混沌とした街の中には貧困からくる苛立ちや不安、復興や未来に対する期待と希望、そういう相反する感情が併存する独特な光景でした。大橋氏はそれらの文化や習慣をあますところなく記録しながらも、あくまで大阪人としてそこに起こる全ての事を自分の事のように親近感を感じながら撮影しました。さらに、大橋氏は職人気質でよい写真を撮るということに貪欲で、とっさの場面に出合うと例え被写体に対して多少後ろめたくともシャッターを押さずにはいられなかったということです。
そのようにして撮影された写真は、切符売りの雨合羽を着ているおばあさんやベーゴマで遊ぶ子供たち、道端で営業する散髪屋など、その時代にしか見ることのできない貴重なものばかりです。戦後の大阪をリアリスティックに切りとった作品群「往時茫茫 はるかなるけしき-おおさか」(約80点、すべてモノクロ)をどうぞご覧ください。
大橋治三(HARUZO OHASHI)
1927年 大阪市に生まれる。1950年 棚橋紫水氏に写真を師事。1955年 重森三玲氏に庭園を師事。1956年 二科賞受賞。1959年 上京する。フリーカメラマンとなる。
日本写真家協会・二科会写真部・日本写真芸術学会各会員。
<作品集>
1967年「写真大阪案内」(社会思想社)、1969年「日本の名園」(誠文堂新光社)、1973年「湖国近江」(毎日新聞社)、1976年「名庭100選」(秋田書店)、「庭園史大系」全36巻(社会思想社)、「重森三玲作品集・神々へのアプローチ」(誠文堂新光社)、1977年「日本庭園手法集」全5巻(毎日新聞社)、1978年「いけばな池田理英作品集」(小学館)、「作庭の辞典」(講談社)、1980年「面打ち、長沢氏春」(毎日新聞社)、1984年「古能面50選」(毎日新聞社)、「修学院離宮」共著(新潮社)、1986年「四季日本の庭」(グラフィック社)、「続四季日本の庭」(グラフィック社)、「竹内栖鳳」田中日佐夫氏共著(京都新聞社)、1988年「坪庭」(グラフィック社)、「名園を歩く」全8巻(毎日新聞社)、1990年「茶庭」(グラフィック社)、1991年「灯籠その他・西村金造作品集」(毎日新聞社)、「銀閣寺」(集英社)、1991年「大仙院」(集英社)、1992年「庭の歴史を歩く」(三交社)、「日本建築全集・醍醐寺」(新潮社)、1994年「日本庭園鑑賞ガイド」(東京堂出版)、1995年「日本の露地・風間宗丘親子作品集」(講談社)、1996年「日本の庭、50選」(毎日新聞社)
<個展>
1995年 「日本の庭」(アメリカフロリダ州・森上美術館)、1996年 「日本の庭」(銀座コダックサロン)
タイトル
大橋治三作品展「往時茫茫(おうじぼうぼう) はるかなるけしき-おおさか」
開催期間
2009年9月1日(火)~9月27日(日)
展示内容
大橋氏は1940年代後半から1950年代にかけて自身のふるさとである大阪の街並みを撮影した。時代はちょうど終戦直後であり、混沌とした街の中には貧困からくる苛立ちや不安、復興や未来に対する期待と希望、という相反する感情が併存する独特な光景であった。氏はそれらの文化や習慣をあますところなく記録しながらも、あくまで大阪人としてそこに起こる全ての事を自分の事のように親近感を感じながら撮影した。
切符売りの雨合羽を着ているおばあさんやベーゴマで遊ぶ子供たち、道端で営業する散髪屋など、戦後の大阪をリアリスティックに切りとった作品群(約80点、すべてモノクロ)を紹介する。
展示点数
約80点(全作品モノクロ)
図録販売
今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
図録はこちら
開館時間
10:00~17:00
休館日
毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料
無料
所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
交通機関
- 東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
- 東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
- 都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
- 都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
- 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
- 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
- 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
- JR東京駅からは、東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。