写真展

マリオ デ ビアージ作品展 ―イタリア人報道写真家のみた日本― 「CHANGING JAPAN 1950-1980」

開催期間:2011年9月27日(火)2011年10月30日(日)
(c)Mario de Biasi

 JCIIフォトサロンでは、来る2011年9月27日(火)~10月30日(日)まで、マリオ デ ビアージ作品展「CHANGING JAPAN 1950-1980」を開催いたします。

 ビアージ氏は、1923年イタリアのベッルーノに生まれ、第2次世界大戦中の1942年に捕虜収容先のニュルンベルクで写真の撮影を始めました。それからまったくの独学で写真を学び1953年にはプロ写真家となります。フォトレポーターとして始まり、続いて写真雑誌『Epoca』の写真部チーフとしてヨーロッパ、アメリカ、アフリカなどのルポルタージュを30年間にわたり発表し続けました。

 氏が世界を代表する写真家の一人として数えられるようになったのは、1956年秋に、ソ連の支配に対し民衆が蜂起したハンガリー動乱の取材での功績が認められてからです。2003年にはイタリア写真家協会(FIAF)から「イタリア写真界の巨匠」という名誉ある称号を授与されました。氏は高い技術を持つだけでなく、報道写真家として求められる枠の中で、独創性を加えることのできるバランス感覚をもつ稀有なカメラマンでした。

 今回は、「CHANGING JAPAN 1950-1980」と題して、1950年代から 1980年代にかけて、時代の変化の渦にあった日本をとらえた作品群をご覧いただきます。

 写真誌『Epoca』のために20年以上もの間日本を見つめ続け、数百枚を超える写真の中から選び抜かれた初公開の写真は、日本人にしてみると古き時代の懐かしい情景と感じるも、外国人ならではの新鮮な目線を加え、ワビサビを始め、変わりゆくうちに私たち日本人が忘れかけているものを思い出させてくれます。浅草寺へのお参り、着物を着た女性の足元、家族そろっての食事風景や時代をものがたる若者の姿など変わりゆく日本の「今」を留めています。

 「1960年代から1980年代にかけて、日本は劇的な変化を遂げた。それは、経済から社会的情報網、都市の景観に至るまで影響した。しかし、新しいものを代用するのではなく、結果として伝統と近代的概念を併せ持つ独自の文化となった。」とビアージ氏は語ります。このような情景を氏がどう感じ捉えたのか、日本を優しく見つめる目線が見て取れます。

 

マリオ デ ビアージ (Mario de Biasi)
1923年、イタリアのベッルーノに生まれる。1952年までラジオの技師として働く。写真はまったくの独習。アマチュア写真家としての修行時代に、「大聖堂の墓地」、「頭巾をかぶった人物」など、多くの傑作を発表。「頭巾をかぶった人物」は、政府主催のコンクールで金賞を受賞。1982年にサン・ヴァンサン賞(ジャーナリズム部門)、1994年にはフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア賞、アルル国際フェスティバル賞を受賞するなど、いくつもの権威ある賞を受賞。同年、グッゲンハイム美術館で開催された『イタリアの変貌:1943-1968年』で「ふりむくイタリア人たち」(no.78)がポスターに使用される。
1953年以降、写真雑誌『Epoca』専属のレポーターとなり、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカなどのルポルタージュを30年にわたり発表する。これまでに100を超す国際的展覧会を開催し、作品集「ミラノのイディア」をはじめ出版した本のリストは91にも及ぶ。

 

タイトル

マリオ デ ビアージ作品展「CHANGING JAPAN 1950-1980」

開催期間

2011年9月27日(火)~10月30日(日)

展示内容

1950年代から1980年代にかけて、時代の変化の渦にあった日本をとらえた初公開の作品群をご覧いただく。
日本人にしてみると古き時代の懐かしい情景と感じるも、外国人ならではの新鮮な目線を加え、ワビサビを始め、変わりゆくうちに私たち日本人が忘れかけているものを思い出させてくれます。浅草寺へのお参り、着物を着た女性の足元、家族そろっての食事風景や時代をものがたる若者の姿など変わりゆく日本の「今」を留めています。
「新しいものを代用するのではなく、結果として伝統と近代的概念を併せ持つ独自の文化」だと日本を語る氏がどう感じ捉えたのか、優しく見つめる目線が見て取れる作品約60点(全作品モノクロ)を展示する。

展示点数

約60点(全作品モノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

図録はこちら

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。