写真展

林義勝作品展「――ちょっと失礼――芸能人100人の顔より ’69-’75」

開催期間:2012年1月5日(木)2012年2月5日(日)
伴淳三郎/俳優/1975 (c) 林 義勝

 JCIIフォトサロンでは、来る2012年1月5日(木)~2月5日(日)まで、林義勝作品展「――ちょっと失礼――芸能人100人の顔より ’69-’75」を開催いたします。

 林氏は、1950年に林忠彦氏(注1)の四男として東京に生まれました。大学進学の時期に、普通の大学へ進もうと考えていた林氏は、父親から「写真をやらないか」と誘われたといいます。1973年に、東京綜合写真専門学校を卒業すると、フリーとなり翌年の74年には『ちょっと失礼 芸能人100人の顔』を開催し、その後は『中村勘九郎』、『十二支伝説』、『新シルクロード』など数々の作品を国内外で発表し続けています。

 今回の作品展は、「――ちょっと失礼――芸能人100人の顔より ’69-’75」と題して、林氏が1969年から75年に多くの著名人と出会い撮り続けてきた、厳選したポートレートをご覧いただきます。

 林氏は、写真学校の学生時に芸能人をテーマに作品を撮りたいと、テレビ局に通い、局にいる芸能人に声をかけ撮影してきました。10代の若者だったこともあり、昭和の良き時代だからでしょうか、ほとんどの方が撮影を快諾してくださったといいます。そこからは100人を目標とし、芸能事務所などに交渉しながら撮影を続け、5年以上の年月をかけ、1974年に「ちょっと失礼 芸能人100人の顔」という今回の展示のもととなった写真展を開催しました。

 多くの人にお馴染みの渥美清、石原裕次郎、緒形拳、津川雅彦、朝丘雪路、仲代達也、郷ひろみなど日本を代表する名俳優や歌手、コメディアン、落語家など、様々な分野で活躍される芸能人の若かりし頃の姿を懐かしむことができます。当時は学生という立場だったため、仕事として気負わせることが一切なく、今では大御所と呼ばれる人たちの、普段の生活で見せるくつろぎきった表情を撮ることができたのでしょう。そっけないとも言えるような、テレビ局のスタジオの片隅で写されたこれらの写真は、写真に写るその顔やしぐさや空気感にも時代が溢れ、自然に被写体の本質を引き出しています。一人一人の輝きに焦点を合わせ、人が出会った瞬間のみに生まれる情感を垣間見ることができる作品群です。

注1:戦後のカストリ雑誌全盛期に銀座や下町の風俗を撮影。銀座の酒場・ルパンを根城とし、出入する小説家たち―織田作之助、太宰治、坂口安吾らの姿を活写、「週刊新潮」に掲載され大きな話題を呼び、一連の作家ポートレートで写真家としての地位を確立した。代表作に、「文士の時代」、「カストリ時代」、「日本の作家」などがあり、人物写真の第一人者として広く知られている。

★作品展にともない、会期中の2012年1月21日(土)に林義勝氏講演会「――ちょっと失礼――芸能人100人の顔より ’69-’75」を開催致します。是非ご参加ください!

林 義勝(はやし よしかつ)
1950年、林忠彦の四男として東京に生まれる。人物写真を主体とし、エディトリアルの分野でも活躍する一方、テーマ写真を得意とし、現在、歴史的背景を織り込んだ日本の原風景および「能」「龍」などの撮影に取り組む。1988年から2年間林忠彦の「東海道」の撮影に同行。

日本写真家協会会員、林義勝事務所・林忠彦作品研究室代表、財団法人観世文庫評議員。
主な写真展に、1974年「ちょっと失礼 芸能人100人の顔」、1977年「中村勘九郎」、1993年~96年「十二支伝説」(ニューヨーク、シンガポール、マレーシア、台湾などを巡回)、2007年「新シルクロード」、2010年「ゆずり葉」など国内外での写真展多数開催。
主な写真集に、「瀬戸内寂聴さんと訪れる京の茶室」(林忠彦共著)、「十二支伝説」、「幽―観世榮夫の世界」(共著)、「龍伝説」、「観世宗家能面」(共著)、「新シルクロード」(共著)、「東海道の旅」(林忠彦共著)などがある。

タイトル

林義勝作品展「――ちょっと失礼――芸能人100人の顔より ’69-’75」

開催期間

2012年1月5日(木)~2月5日(日)

展示内容

多くの人にお馴染みの渥美清、石原裕次郎、緒方拳、津川雅彦、朝岡雪路、仲代達也、郷ひろみなど日本を代表する名俳優や歌手、コメディアン、落語家など、様々な分野で活躍される芸能人の若かりし頃の姿を懐かしむことができます。そっけないとも言えるような、テレビ局のスタジオの片隅で写されたこれらの写真は、写真に写るその顔やしぐさや空気感にも時代が溢れ、自然に被写体の本質を引き出しています。一人一人の輝きに焦点を合わせ、人が出会った瞬間のみに生まれる情感を垣間見ることができる作品群です。

展示点数

約80点(全作品モノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

図録はこちら

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル 交通機関
  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」 半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。