ハービー・山口作品展「代官山17番地 ―写真家になる日―」
JCIIフォトサロンでは、来る2013年6月4日(火)から6月30日(日)までハービー・山口作品展「代官山17番地 ―写真家になる日―」を開催いたします。
「代官山17番地」は、1927年に竣工した同潤会代官山アパート*の住所です。森のように茂った街路樹とモダンな建物が醸し出す雰囲気に魅了されたハービー・山口氏は、再開発される直前の1990年代に通いつめて、そのきらめきを写しとっています。
蔦の絡まる住居棟、共用施設の食堂や公衆浴場、おしゃれな店や若者たち、そして、ここに住む人々や子どもたち。自然と建物と老若が渾然とコミュニティを形成していた代官山17番地は、ハービー・山口氏の理想的なスタジオとなりました。そして、素晴らしき場所がなくなることを惜しむ気持ちを、より良き再生への希望に転じて、再開発後の今日も同所を撮り続けています。今回は、出会いを得た幸せと、良きものへの思いが込められた、氏の代表作品と未発表作品多数で構成しました。
*同潤会アパートとは、財団法人同潤会(1924-1941)が関東大震災からの復興を目的に建設した、耐震耐火のアパートメント。鉄筋コンクリート造で電気・ガス・水洗便所など先端設備を備えた、我が国の近代的集合住宅のさきがけとして青山、江戸川、大塚など各地に造られた。
*代官山アパート(1927年竣工)は同会最大の敷地面積と棟数を誇り、起伏のある敷地に3階建て2階建ての住棟が巧妙に配置された。戦後になって居住者に払い下げられ、次第に老朽化が進んだため、2000年に新しい都市型複合住宅「代官山アドレス」に生まれ変わった。
★この展示に合わせて、2013年6月8日(土)13:30~15:30にハービー・山口氏による講演会を開催いたします。ぜひご参加ください!
ハービー・山口(はーびー やまぐち)
1950年、東京生まれ。東京経済大学卒業後、1973年に渡英。およそ10年をロンドンの若きアーティストたちと過ごし、写真家としての礎を築く。ボーイ・ジョージ、福山雅治など国内外のアーティストから市井の人々まで「希望」をテーマに撮影し、2011年に日本写真協会賞作家賞受賞。写真のみならず、エッセイ、作詞、ラジオDJなど、ジャンルを越えて幅広く活躍中。
作品集
『LONDON AFTER THE DREAM』(流行通信社、1985年)、『代官山17番地』(アップリンク、1998年)、『HOPE 311 陽、また昇る』(講談社、2012年)ほか多数。
エッセイ集
『女王陛下のロンドン』(講談社、1985年)、『日曜日の陽だまり』(求龍堂、2005年)ほか多数
タイトル
ハービー・山口作品展「代官山17番地 ―写真家になる日―」
開催期間
2013年6月4日(火)~6月30日(日)
展示内容
「代官山17番地」とは、1927年に竣工した同潤会代官山アパートが、再開発のために解体される直前の1990年代に、ハービー・山口氏が通いつめて撮った作品である。森のように茂った街路樹とモダンな建物、そして、そこに集う人々や住人たちを、ロンドンで入手したローライフレックスで撮影している。本展では、写真集「代官山17番地」に収められた代表作品に未発表作品を加えてご覧いただく。作品約70点(全作品モノクロ)を展示。
展示点数
約70点
図録販売
今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
図録はこちら
開館時間
10:00~17:00
休館日
毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料
無料
- 東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
- 東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
- 都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
- 都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」 半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
- 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
- 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
- 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
- JR東京駅からは、東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。