写真展

諸河 久 作品展 「軽便風土記」

開催期間:2018年9月4日(火)2018年9月30日(日)
遠州鉄道・奥山線/モハ1001 遠鉄浜松駅 1964.10.11
井笠鉄道・矢掛線/ホジ7 備中小田~北川 1966.7.31

 JCIIフォトサロンでは、来る2018年9月4日(火)から9月30日(日)まで諸河久作品展「軽便(けいべん)風土記(ふどき)」を開催します。

諸河久さんは幼い頃から近隣を走る都電に魅せられ、小学校高学年の時に初めて鉄道写真を撮影しました。その後も全国の鉄道を撮影し続けて、鉄道雑誌のスタッフを経てフリーランスのカメラマンとして活躍されています。

都電、国鉄、SLなどあらゆる鉄道を撮影してきた諸河さんですが、本展では、幼少のときに魅了され、学生時代に全国各地を巡って撮影した軽便鉄道(88点、すべてモノクロ)をご覧いただきます。

諸河さんは、高校時代に同好の先輩が企画した日本硫黄観光鉄道(福島県)の撮影旅行に参加したことをきっかけに、軽便鉄道探訪を開始しました。「現存する軽便鉄道を全て巡ろう」と目標をたて、情熱のままに遠州鉄道(静岡県)、静岡鉄道(静岡県)、三重電気鉄道(三重県)、尾小屋鉄道(石川県)を訪れ、大学進学後に井笠鉄道(岡山県)、下津井電鉄(岡山県)、頸城鉄道自動車(新潟県)、越後交通(新潟県)、宮城バス仙北鉄道(宮城県)、花巻電鉄(岩手県)を撮影し、当時残存していた11社を全て訪れて、1968年夏に全国軽便巡りを達成しました。

広い田畑の中を走る小さな車両、車内に差し込む陽の光と大勢の乗客、運転手さんの真剣な眼差し、車窓から顔をのぞかせる子どもたちの笑顔。諸河さんの作品は、記録として貴重であると同時に、各地域の人々と軽便鉄道の絆を写しとめています。

★この展示に合わせ、諸河久+名取紀之講演会「軽便風土記」を語る を9月15日(土)に開催いたします!(要予約) ←終了いたしました。

※軽便鉄道(けいべんてつどう)…線路の幅が狭い、機関車・車両が小型など、一般的な鉄道よりも簡易的な規格や設備を持つ鉄道を指す。日本では私設鉄道による地域開発促進のため、1909年に公布された「軽便鉄道法」を基に全国各地へ広がった。また簡易的な設備を活かし、鉱工業・林業などの物資輸送、工事作業用としても使用された。1930年台から乗合バスと入れ替わる形で減少が進み、1950年代以降は自動車の普及により1970年代までに大半が廃止された。軽便鉄道の規格を持つ営業鉄道は現在全国で3社が残るほか、産業・観光用途で使用されているものも多数存在する。

 

諸河 久(Morokawa Hisashi)

1947(昭和22)年東京都生まれ。日本大学経済学部、東京写真専門学院(現・東京ビジュアルアーツ)卒業。鉄道雑誌「鉄道ファン」のスタッフを経て、フリーカメラマンになる。「諸河久フォト・オフィス」を主宰。国内外の鉄道写真を雑誌、単行本に発表。
「鉄道ファン/CANON鉄道写真コンクール」「2018年 小田急ロマンスカーカレンダー」などの審査員を歴任。公益社団法人・日本写真家協会会員、桜門鉄遊会代表幹事。

著書に「都電の消えた街」(大正出版、1983年)、「オリエント・エクスプレス」(保育社、1991年)、「総天然色のタイムマシーン」(ネコ・パブリッシング、1998年)、「モノクロームの国鉄」・「モノクロームの私鉄」(イカロス出版、2015年)「モノクロームの国鉄蒸機 形式写真館」(イカロス出版、2016年)「モノクロームの東京都電」(イカロス出版、2017年)など多数がある。


タイトル

諸河 久 作品展「軽便風土記」

開催期間

2018年9月4日(火)~9月30日(日)

展示内容

一般的な鉄道よりも簡易的な規格や設備を持つ「軽便鉄道」と出会った若き日の諸河氏が情熱のままに活写した作品88点(すべてモノクロ)を展示。当時現存していた遠州鉄道(静岡県)、静岡鉄道(静岡県)、三重電気鉄道(三重県)、尾小屋鉄道(石川県)等、全国11社を回り、貴重な軽便鉄道の姿のほか、各地域の人々と軽便鉄道の絆をとらえた作品群。

展示点数

約88点 (全作品モノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

図録はこちら

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(ただし、祝日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。