野水正朔 作品展 「淡國写眞帖」
JCIIフォトサロンでは、来る2021年8月31日(火)から9月26日(日)まで、野水正朔作品展「淡國写眞帖」を開催します。
野水正朔さんは、1932(昭和7)年に兵庫県三原郡三原町(現・南あわじ市)に生まれ、15歳で郵便局へ勤務の傍ら、1952(昭和27)年に初めて蛇腹式のカメラを購入して郷土の撮影を始めました。写真雑誌を読みながら独学で写真を学び、時代によって失われていくものや末端で汗をかいて働いている人々に注目して写し続けています。作品は朝日新聞淡路版に連載(1991年から2年間)され、南あわじ市ホームページにも「懐かしの淡路島写真館」として掲載されています。
本展では、1950年代から1970年代に撮影された淡路島の日常を記録した作品(61点、全てモノクロ)をご覧頂きます。
五穀豊穣を祈る神事から庶民の娯楽にまで広がった淡路人形については、路傍の祠や海に向かって人形を操る人形遣いの真剣な眼差しや、生徒たちによる舞台の様子などを撮影しています。親子での船上げ、若布刈舟など海の生活や、野良仕事や馬の蹄鉄打ちなど農の生活も捉えています。戦死者の帰還を弔う葬列を見送り、戦中に金属供出した寺の鐘が戻ったことを喜び、醬油樽を高く積み上げた自転車を追い、廃線間近の電車を見届ける。野水さんの視線は、淡路島を隅々まで見つめています。
郷土への愛情をもって丁寧に写された作品の数々は、淡路島の写真風土記であり、昭和という時代の証言ともいえましょう。
野水正朔 (のみず まさあき)
1932年 兵庫県三原郡三原町(現・南あわじ市)に生まれる。
1947年 15歳で地元の市村郵便局(現・淡路三原郵便局)に入り、1989年の定年まで奉職。
傍ら、1952年に地元・淡路島の写真を撮り始め、淡光会(1955年~約20年間)、兵庫県写真作家協会(1968年~現在)、淡路美術協会写真の部(1969~2020年)、写団あわじ(1970~約20年)、全日本写真連盟兵庫県本部(1972年~現在)、写淡四季(1989年~現在)、二科会写真部(1993年~現在)、全日本写真連盟関西本部(1994年~現在)、フォトあわじ(2006年~現在)、などの写真団体にて撮影、指導を行う。
また、地元の三原大学ゆづるは学園写真講座(現・南あわじ市写真講座、1979年~現在)、神戸市立王子動物園写真セミナー(2006~2015年)でも写真指導に携わる。
2003年 兵庫県写真作家協会委員就任。
2003年 日本写真作家協会会員となる。
2004年 二科会写真部会員となる。
現在、全日本写真連盟関西本部参与、兵庫・洲本市美術展運営委員を務める。
受賞は、兵庫県「ともしびの賞」(1992年)、全日本写真連盟創立90周年記念功労者(2016年)。
作品集は、『淡國写眞帖』(淡国書房、1994年)、『新淡國写眞帖』(教育出版センター、2007年)、南あわじ市ホームページ「懐かしの淡路島写真館」(2009年~)など。
タイトル
野水正朔作品展 「淡國写眞帖」
開催期間
2021年8月31日(火)~9月26日(日)
展示内容
1950年代から1960年代の淡路島を記録した作品。神事から始まって庶民の娯楽へと広がった淡路人形、若布刈舟など海の生活や馬の蹄鉄打ちなど農の生活、醬油樽を高く積み上げて運ぶ自転車や廃線間近の電車など、郷土への愛情をもって丁寧に写された作品の数々は、写真による風土記であると同時に昭和という時代の証言ともいえよう。
展示点数
61点(全てモノクロ)
図録販売
今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
図録はこちら
開館時間
10:00~17:00
休館日
毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料
無料
所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
交通機関
- 東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
- 東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
- 都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
- 都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
- 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
- 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
- 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
- JR東京駅からは、東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。