タカオカ邦彦作品展 「大地とともに」
JCIIフォトサロンでは、来る2024年4月2日(火)から4月29日(月・祝)まで、タカオカ邦彦作品展「大地とともに」を開催します。
タカオカ邦彦氏は、雑誌を舞台に人物取材による作品を発表している写真家です。本展では、農業、畜産、花き、漁業など、日本各地の第一次産業に携わる人々をとらえた作品より、1991年から2007年の間に撮影された64点(32組、すべてモノクロ)を展示いたします。
氏が取材先で出会ったのは、自然と謙虚に向き合いながら誇りと信念をもって働く、個性豊かな生産者たちでした。大病を乗り越えた喜びの中で蓮根作りに励む女性(愛知県)、消費者と向き合って多品種少量栽培の作物を直売所で販売する親子(神奈川県)、夫の熱意にほだされて共にハム作りに励む夫婦(岐阜県)、伝統の加賀野菜のために土づくりから努力を重ねる男性(石川県)。育てた作物や動物を慈しみ、黙々と働き、過酷でままならぬ自然を相手にコツコツと前に進む生産者たちは、カメラを向けられてはにかむような笑顔をみせ、豊かな実りには破顔一笑しています。スターや著名人ではなく、市井の人の歩みにこそ普遍的な価値があると気が付かされる作品ばかりです。
本展は、東日本大震災(2011年)で被災された第一次業の方々にエールを送る目的で出版した写真集『晴耕雨読』(私家版、2012年)をベースに構成しています。今年1月には能登半島地震がおきて、大地とともに生きる人々にも大きな被害がありました。一日も早い復興を祈りつつ、私たちの命を繋ぐ第一次産業に思いを馳せる展覧会となれば幸いです。
タカオカ邦彦 (たかおか くにひこ)
1955年、滋賀県生まれ。東京綜合写真専門学校で重森弘淹氏に学ぶ。1978年、写真家・林忠彦に師事。1980年独立。雑誌を中心に人物写真家として作家、文化人、市井の人々を取材し続ける。フォトコンテスト年間審査員その他、写真コンテスト審査に携わる。社団法人日本写真家協会(JPS)会員。
主な展覧会
「長浜曳山まつりより“シャギリ”」(新宿ニコンサロン、1976年)、「湖北春夏秋冬」(新宿ニコンサロン、1980年) 、「人物百華」(富士フォトサロン、1997年)、「Short Stories」(コダックフォトサロン、2003年)、「オンシアター自由劇場」(JCIIフォトサロン、2011年)、「icons-時代の肖像」(町田市民文学館ことばらんど、2012年)、「夫唱婦随―夫婦の軌跡―」(キヤノンギャラリー銀座・大阪、2019年)
主な写真集:
『私が出会った名医(共著)』(同文書院、1993年)、『晴耕雨読』(私家版、2012年) 、『ショートストーリー』(私家版、2013年)、『人物百華』(1)(2)(私家版、2017年)、
タイトル
タカオカ邦彦作品展 「大地とともに」
開催期間
2024年4月2日(火)~4月29日(月・祝)
展示内容
日本各地の第一次産業に携わる人々をとらえたポートレート作品。喜びが伝わる収穫の場面、育てた作物や動物たちに向けられる慈しみのまなざし、カメラの前で恥ずかしそうに笑う姿。自然を相手にする仕事は時に過酷でままならないことも多いなか、ひたむきに前を向いて手を動かす生産者の姿は、私たちに普遍の価値を語りかけてくる。
展示点数
64点(全てモノクロ)
図録販売
今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
図録はこちら
開館時間
10:00~17:00
休館日
毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料
無料
所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
交通機関
- 東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
- 東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
- 都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
- 都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
- 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
- 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
- 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
- JR東京駅からは、東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。