写真展

清岡惣一の世界「都会風景」

開催期間:2024年9月3日(火)2024年9月29日(日)
新宿西口ビル 1986年1月
大井埠頭 1976年9月

 

 JCIIフォJCIIフォトサロンでは、来る2024年9月3日(火)~9月29日(日)まで、清岡惣一の世界「都会風景」を開催します。

 戦前から写真愛好家であった清岡惣一(1915-1991)は、戦後にコマーシャル写真に携わった後1964年にフリーランスの写真家となりました。1965年から晩年まで旭光学工業株式会社(現・リコーイメージング)の広報用写真に携わり、傍ら、作家、指導者として東京写真研究会やカメラ誌などで長きにわたり活躍しました。

 本展では、多彩なレンズワークと技法、暗室でのプリント作業を駆使して独自の世界観を作り出す清岡が、1965年から1986年に撮影した都会風景58点(すべてモノクロ)を展示いたします。

 栃木県の日光や高知県の竜串など自然の風景を造形的に捉えた作品で知られる清岡ですが、残されたヴィンテージ・プリントとネガを調査すると、新宿や丸の内などの都市の風景も数多く撮影していることが分かります。しかし、カメラ誌の技法解説の作例として使用しているほかに、作品として発表されているものはごくわずかで、あまり知られていません。

 立ち並ぶ高層ビルや無機質な人工物のなかにある直線や曲線、光と影、反射や写りこみ、そして人間。「自分の好きなモチーフや、作画しようと思うテーマをはっきりときめておけば、撮影の構想、被写体の発見、作画のテクニックなどが自然にきまります。スナップ、風景、造形、ドキュメントなものなど、何でも良いのです。自分の考えがきまっていますと、どんな時でもそれが頭の中に浮んできて、次から次へとアイデアが考えられます。」(「白い風景」『ペンタックスファミリー26号』1974年8月)と語るように、都市をかたちづくるすべてのものが、清岡の研ぎ澄まされた感性と卓越した技術によって写真に表現されています。カメラのメカニズムとフィルムのケミカルを極めた清岡惣一の世界が体感できる都会風景をお楽しみください。

 

清岡 惣一(きよおか・そういち)

1915年6月3日、高知県高知市に生まれる。1933年、高知県立高知工業高等学校・電機科卒業。1934年に上京し、東洋通信機(株)に入社。1936年、パーレット同人会に入会。1941年、戦時整理によりパーレット同人会が併合された東京写真研究会に入会。1945年、東洋通信機(株)を退社し、コマーシャルフォトに従事。1951年、(株)東京商業写真に入社。1964年、同社を退社し、フリーランスカメラマンとして「桂フォト」を設立。1965年から晩年まで、旭光学工業(株)の製品写真、ペンタックスギャラリーの催事記録などに携わる。1965年、東京写真研究会指導員となる。1971年、東京写真研究会・同人に推挙され、「研展」審査員となる。1991年、11月28日逝去(享年76歳)。

【主な写真展】
1975年 個展「私の風景(白い風景・岩・青の風景)」(東京・ペンタックスギャラリー)
1976年 個展「雪と氷の湖畔・日光中禅寺湖」モノクロ作品(東京・ペンタックスギャラリー)
1985年 個展「風景・インフラレッド」(東京・小西六フォトギャラリー)
1996年 清岡惣一作品展「自然の旋律」(東京・JCIIフォトサロン)
2021年 「Jam Photo Gallery Selection清岡惣一作品展」(東京・Jam Photo Gallery)
2022年 清岡惣一作品展「自然の旋律Ⅱ」(東京・JCIIフォトサロン)
    清岡惣一写真展「合一のあかし」(東京・金柑画廊)

【写真集】
1993年 『清岡惣一の世界』(日本カメラ社)

【主な作品発表・掲載、記事執筆など】
1955~72年 東京写真研究会「研展」に出品、賞多数。
1969~86年 日本カメラ社発行・月刊『日本カメラ』誌、別冊『シリーズ日本カメラ』誌に、風景写真の写し方・技法解説・口絵作品など数多く寄稿する。
1972~91年 旭光学発行『ペンタックス写真年鑑』招待ページに毎年作品を発表。季刊『ペンタックスファミリー』誌に作品を多数掲載。その他、カメラ毎日、フォトアートなどに寄稿。

 


タイトル

清岡惣一の世界「都会風景」

開催期間

2024年9月3日(火)~9月29日(日)

展示内容

多彩なレンズワークと技法、暗室でのプリント作業を駆使して独自の世界観を作り出す清岡が、1965年から1986年に撮影した都会風景を展示。立ち並ぶ高層ビルや無機質な人工物のなかにある直線や曲線、光と影、反射や写りこみ、そして人間。都市をかたちづくるすべてのものが、清岡の研ぎ澄まされた感性と卓越した技術によって写真に表現されている。

展示点数

58点(全てモノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。