写真展

榎並悦子作品展「裏から廻って三軒目・東京」

開催期間:2025年1月6日(月)2025年2月2日(日)
蝉捕りを楽しむ夏休み 1987年頃

 JCIIフォトサロンでは、来る2025年1月6日(月)~2月2日(日)まで、榎並悦子作品展「裏から廻って三軒目・東京」を開催します。

 京都市・西陣生まれの榎並悦子氏は、大阪芸術大学写真学科卒業後、岩宮武二写真事務所を経てフリーランスとなりました。人物や自然、風習、高齢化問題など、幅広いフィールドをしなやかな視線でとらえ続け、写真展や書籍で発表して精力的に活動する他、写真セミナーや撮影会講師を務めるなど、アマチュア写真家の育成にも尽力しています。

 本展では、榎並氏が1980年代後半に、谷中、根津、千駄木周辺を中心とした風景や人々を写した作品61点(すべてモノクロ)を展示いたします。

 文京区東端から台東区西端一帯の谷中、根津、千駄木の3つの地域は「谷根千」と呼ばれ、日本の古き良き文化や街並みが多く残ることで注目を集め、街歩きスポットとしても人気のエリアです。榎並氏は、独立して上京した26歳の頃、生まれ育った京都の通り名と似ていた日暮里駅で下車したことがきっかけで、「谷根千」エリアを知りました。昔ながらの木造家屋や商店が軒を連ね、路地やお寺が多い町に郷愁を覚えた氏は、親しみを感じながら撮影をします。

 ホタル坂アパートや曙ハウスの建物、路地裏で遊ぶ子どもたち、参道を歩く猫など、下町情緒あふれる風景とともに、気さくな町の人々の姿が写しとめられています。被写体とのやりとりが感じられる温かみのある写真群は、一期一会の出会いを大切に、コミュニケーションを取りながら写真を撮る榎並氏ならではのものでしょう。
町も人もおだやかで、人とのつながりが密接だった昭和の風景は、現代における地域社会の在り方や地域文化の価値についても再考する機会となります。

 

榎並 悦子(えなみ えつこ)

京都市生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、岩宮武二写真事務所を経てフリーランスとなる。「一期一会」の出会いを大切に、人物や自然、風習、高齢化問題など、幅広いフィールドをしなやかな視線でとらえ続け、写真セミナーや撮影会講師などでも活躍。アメリカに暮らす小人症の人々を取材した写真集『Little People』(朝日新聞出版、2005年)で第37回講談社出版文化賞写真賞(2006年)受賞。公益社団法人日本写真家協会正会員。全日本写真連盟副会長。

主な写真展に、視覚障害者が暮らす老人ホームの日常をとらえた「都わすれ」、東京の下町を撮った「裏から廻って三軒目」、高齢化率日本一の町を取材した「日本一の長寿郷」、富山県の民謡行事「おわら風の盆 宙ヲ舞う風の旋律」、インドのアパタニ民族を取材した「APATANI STYLE」や「今天の旅心、明天の合い言葉」、「秒速50センチの東京」、「Paris−刻の面影−」、「ランデブー Avec lumière et une ombre de Paris」などがある。

主な写真集、著作に『都わすれ』(私家版、1985年)、『日本一の長寿郷』(大月書店、1995年)、『秒速50センチの詩』(オールプランナー、1997年)、『越中おわら風の盆』(オールプランナー、1998年)、『HALA BIRA!〜大地を揺るがすフィリピンのフィエスタ~』(オールプランナー、1999年)、『パリの宝石箱 Bijoux de Paris』(クレヴィス、2011年)、『榎並悦子のマルテク式極上フォトレッスン』(朝日新聞出版、2013年)、『明日へ。東北の息吹 東日本大震災からの3年 ―2011-2014―』(朝日新聞出版、2014年)、『園長先生は108歳!』(クレヴィス、2016年)、『光の記憶 見えなくて見えるもの―視覚障害を生きる』(光村推古書院、2020年)、『APATANI STYLE』(光村推古書院、2021年)などがある。


タイトル

榎並悦子作品展「裏から廻って三軒目・東京」

開催期間

2025年1月6日(月)~2月2日(日)

展示内容

榎並悦子氏が1980年代後半に、谷中、根津、千駄木周辺を中心とした風景や人々を写した作品を展示。ホタル坂アパートや曙ハウスの建物、路地裏で遊ぶ子どもたち、参道を歩く猫など、下町情緒あふれる風景とともに、気さくな町の人々の姿が写しとめられている。町も人もおだやかで、人とのつながりが密接だった昭和の風景は、現代における地域社会の在り方や地域文化の価値についても再考する機会となる作品展。

展示点数

61点(全てモノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(6日と13日は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。