写真展

「ときを刻んだ写真――保存が望まれるフイルム」

開催期間:2011年3月1日(火)2011年3月27日(日)
青年 秋田 1953年 (c)木村伊兵衛

 JCIIフォトサロンでは、来る2011年3月1日(火)から3月27日(日)まで、「ときを刻んだ写真――保存が望まれるフィルム」を開催いたします。

 写真は、なつかしい人々や遠い日の出来事を今に伝えてくれます。写真家が精魂こめた写真作品は、歴史的、文化的な史料でもあるのです。ところが、伝達媒体であるフィルムは時間と共に劣化し、作家の没後には遺族の高齢化や世代交代によって廃棄されることもあります。近年はデジタル化による作品保存が進んでいますが、ときを刻んだ写真を永く後世に伝えるためには、撮影されたフィルムそのものの保存も重要です。

 本展示では、木村伊兵衛(1901-74)が写した終戦直後の東京、濱谷浩(1915-99)が写した雪国の生活、山端庸介(1917-66)が写した原爆投下直後の長崎、田中徳太郎(1909-89)が写した白鷺など、17作家の写真作品約60点を展示します。いずれも、写真家の確かな目と技術によって往時を伝える名作ばかりです。これら作品の撮影フィルムを保存するために作家が工夫した収蔵箱や、残念ながら劣化してしまったフィルムなどの実物も展示し、あわせて、劣化の代表的な症状であるビネガーシンドローム対策もご紹介します。写真作品を鑑賞すると同時に、文化遺産としてのフィルム保存を考えるきっかけとなれば幸いです。

 なお、本展示は、主催:財団法人日本カメラ財団、共催:社団法人日本写真家協会、協力:日本写真保存センター設立推進連盟、後援:文化庁(申請中)で開催いたします。

 

タイトル

ときを刻んだ写真――保存が望まれるフィルム

開催期間

2011年3月1日(火)~3月27日(日)

展示内容

稲村隆正、岩宮武二、植田正治、大束元、掛川源一郎、川島浩、菊池俊吉、木村伊兵衛、田中徳太郎、田村茂、中村由信、中村立行、濱谷浩、緑川洋一、山端庸介、吉岡専造、吉田潤 以上17作家の代表作品。濱谷浩のフイルム保存箱。劣化フイルムの実物など。

展示点数

約60点(全作品モノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

図録はこちら

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 – 半蔵門 – 日比谷 – 銀座四 – 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 – 東京女子医大前 – 四谷駅前 – 半蔵門 – 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。